北海道内視鏡外科研究会について
次期代表世話人を務めさせていただくことになりました北海道大学呼吸器外科学教室の加藤 達哉でございます。まだまだ若輩ものではございますが、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
さて本会は1995年(H7)に日本内視鏡外科学会の北海道ブロックの活動として,内視鏡外科に関わる全ての診療科の情報交換の場として産声を上げ、これまで実に28回の研究会を盛況のうちに開催して参りました。本研究会の目的として掲げる「内視鏡外科手術に関する研究、教育および普及、発展に努め、会員相互の連携、ならびに関係機関との連絡を図る」ことが世代を超え脈々と継承されていることは大変喜ばしいことと思います。
一方で、発足以来すでに四半世紀以上を経過し、内視鏡外科領域はロボット手術を含め常に著しい技術革新が進み、多臓器横断的に標準手術として定着してまいりました。しかしながら、各診療科間で内視鏡手術の重要度が増してくるのにあたり、診療科横断的な交流は益々難しくなってきていると感じています。各診療科別、さらには臓器別診療による専門性が益々重要視されている中、上に掲げた目標を掲げながら全ての会員の皆様にとって有益な会でありつづけるには多くの問題を抱えているのも事実であります。
そのような状況の中でも、領域横断での情報交換が可能である本会の発展は、会員の皆様が自由に交流し、多くの討論を重ねていく中で、北海道から日本全体へ、そして世界へ情報発信できる貴重な場を提供できる稀有な研究会に成長できる可能性を秘めております。内視鏡手術を広く普及させてきた黎明期の多くの先生方の情熱を引き継ぎ、現在の各領域におけるリーダー的な先生方のあふれる熱意を集結し、本会が真に価値のある研究会として大きな発展を遂げることは決して夢ではないと私は信じております。会員の先生方におかれましては、本会の益々の発展のため何卒ご指導ご鞭撻いただけますよう心よりお願い申し上げます。
2023年7月吉日
北海道内視鏡外科研究会 代表世話人
北海道大学医学院 呼吸器外科学教室 教授
加藤 達哉